モバイルWS Thinkpad W510 レビュー 超高性能ノートPCの中身はThinkpad では最上位となるWシリーズのラインアップ、 W510は15.6型の液晶を搭載する、非常にハイパフォーマンスなノートPC。 これまではこのW510と、17.3型のW701が提供されていましたが、 今回はそんなW510の詳細を一通りレビューしてみたいと思います。
ThinkPad W510 外観とインターフェース W510の左側のインターフェースは、ディスプレイポート、VGA、USB3.0×2、USBとeSATAのコンボ、IEEE1394、無線LANのスイッチ、スマートカードスロット。 そして前面には開閉ラッチ以外はなにもなく、右側にはExpressCardスロットに5in1メディアカードリーダー、マイク入力・ヘッドフォン出力のコンボ、光学ドライブ、LAN、セキュリティ・ケーブルスロット。 背面側の左にはPoweredUSBにモデム、右側には電源コネクタに排気孔が配置されています。 やはりモバイルワークステーションと呼ばれるだけあって、各種インターフェースが充実しています。 特にUSB3.0等は、このマシンが販売された時点では、Thinkpadでは唯一Wシリーズのみの搭載となっており、将来を見据えた設計がなされているのが伺えます。
キーボードは普通にThinkpadの7段配列のものを採用。 このキーボードは非常に使いやすいです。
手前にはタッチパッドを搭載。 そしてパームレスト右側には、指紋センサーとカラーセンサーを搭載。これが他のThinkpadとWシリーズの大きな違いで、Wシリーズにはカラーキャリブレーション機能が搭載されており、わざわざ周辺機器を買わずともカラーの補正を行う事が出来るようになっています。 ただカスタマイズでの選択ですので、必要がないという方は非搭載のマシンの購入も可能です。
ディスプレイには、15.6型HD+(1600×900)、LEDバックライト付きで非光沢の液晶を搭載しています。 現時点では、HD(1366×768)やフルHD(1920×1080)、またマルチタッチ搭載液晶などを選択する事も可能。 フルHDの選択肢は嬉しい所です。
底面はメモリスロットとHDDベイを配置。 写真のメモリスロットには何も搭載されていませんが、W510はキーボードの下側、ちょうど底面のメモリスロットの裏側に当たる部分にメモリスロットを2つ備えており、そちらの方にメモリを装着してあります。(メモリの搭載が1枚、または2枚である場合、キーボード下側のメモリスロットから先に使用しなくてはならない為) 光学ドライブは脱着式です。 ThinkPad W510 の構成 W510 のCPUの種類やメインボード、メモリ情報。
メモリスロットはスロット1と3を使用しています。
グラフィックスには NVIDIA Quadro FX 880M を搭載。 Quadro搭載なのも、他のThinkpadとは異なる部分です。 OS Windows 7 Professional 32bit 掲載しているW510は、最小構成をベースにOSをProfessional等に変えた構成のマシン。 ただ32bitですので、折角Wシリーズを購入するのであれば今後の事も考え、 また、自分はこの大きさのモデルは基本的に携帯は考えず、据置きでの使用がメインとなるのですが、一応このW510はモバイルを考えて提供されているモデルです。(据置きはW701。販売は終了してしまいましたが) ですので携帯しての使用を考える方などもおられるかもしれませんが、その場合、6セルバッテリーでは少々心許無いかもしれません。(駆動時間が約 2.9時間) ThinkPad W510 の性能 では上に記載した構成の、W510のパフォーマンスを簡単にみてみます。 プロセッサ 7.0 基本スコアはプライマリハードディスクの5.9。 ビジネスモデルですので、どのようなゲームも余裕で行えるようなパフォーマンス(勿論、大抵のPCゲームはプレイできます)・・と言うわけではありませんが、ほぼ最小構成でこのスコアですので、やはり高性能なシリーズだと言う事を実感します。
スコア = 4063~4183 モンスターハンターフロンティアのベンチマーク(旧)です。 FF14等の負荷の高いゲームはこの構成では難しいですが、それでもかなり高性能です。 ThinkPad W510 のカラーキャリブレーション機能とは 上で、Wシリーズにはカラーキャリブレーション機能を搭載可能だと記載しましたが、 このカラーキャリブレーションとは、簡単にいうと色の調整を行う機能の事で、 制作したウェブコンテンツや画像などを自分のPCで見るのと、他人のPCで見る場合とは色が異なって見える可能性があるというわけです。 マシン毎の色の違いが些細なものであればまだ良いのですが、 といっても何も複雑な事をする必要はなく、上のソフトを実行させてディスプレイの蓋を閉め、暫く待つだけ。
写真は上が修正前の色で、下が修正後の色。 印刷物やウェブコンテンツの作成、プレゼンなどの資料の作成などを行うなど、色を扱う業務には欠かせない機能です。 ThinkPad W510 のまとめ 掲載したW510、Thinkpadでは最も高性能で拡張性の高いシリーズ・・と言う事で、価格の方もシリーズ中では最も高価です。 ですが他のThinkPadシリーズにはない構成と性能、機能を搭載したモデルというだけあって、需要は結構高いようです。 将来を見据えた内容(USB3.0やフルHDなど)で設計されており、高くても長く使えるマシンだと言う事もその要因(高くてもニーズがある)の一つだと思います。
なので17.3型のWシリーズが欲しいと言う方は、次期製品の登場まで待たなくてはならないのですが、高性能なノートが欲しいと言うだけであれば、W510のほうが適していると思います。 W701は完全に業務用であり(カラーセンサー、デジタイザーの搭載など)非常に高価ですが、W510は特別な機能(カラーセンサーなど)を持たない構成も組む事ができます。 価格も全く手が届かない程のものではなく(構成にもよりますが)、クーポンなどでタイミングよく購入すれば、そこそこの価格で高性能なWシリーズを入手することも可能です。 高価であっても価格以上の性能と機能、操作感を得られる事が出来るこの製品、高性能ノートの導入を検討されている方には、検討の価値ありのモデルだと思います。 同じカテゴリの記事 |