IdeaPad Yoga 11s 実機レビュー ヨガする11.6インチのノートPC
8月.23, 2013
海外の方では早い時期に販売されていたIdeaPad Yoga 11sが、少し前から日本でも販売されるようになりました。 Yoga 11sは、昨年の秋冬に登場したYoga 13の11.6インチバージョンとなるノートPCで、Yoga 13と同じようにラップトップ、スタンド、テント、タブレットといった4つのスタイルへと変形させる事ができます。 今回はそのYoga 11sについての特徴や、良い点悪い点などについてレビューしてみたいと思います。 製品をお探しの方はこちら→
ヨガするノートの外観チェック IdeaPad Yoga 13が出た頃から思っていましたが、「Yoga」という名前はとてもユニークだと思います。 今、コンバーチブルノートPCは様々な形態の製品が出回っていますが、Yogaという名前を聞くだけでどのような製品であるのかが良くわかります。
Yoga 11sは11.6型ですが、重量は約1.35kgとそれ程軽いわけではありません。なのでタブレットモードの使い勝手はあまり良いとはいえないです。 人によって好みは異なると思いますが、個人的にはテントモードがラップトップ以外では最もよく利用するモード。 理由はテントモードだと場所を取らないので外出先などで使いやすい事、またスタンドモードやタブレットのようにキーボードを底面にして設置しないため、キーボードを傷つける心配がなく精神衛生上良いという事などがあげられます。 ※キーボードを底面にして設置した場合の耐久性についてはメーカー側できちんと検証されていると思いますが、摩擦などでキーボード面に傷が入ってしまうのではないかとか、たまたま置いた場所が完全に平らな場所ではなく、何か引っかけてキーを破損してしまうのではないかなど心配になってしまいます。使い慣れていないせいもあるでしょう。
トップパネルはシンプルなデザイン。写真はシルバーグレーというカラーのモデルです。 他、クレメンタインオレンジというカラーのモデルもラインアップされていますが、そちらは鮮やかなオレンジを基調にした美しいカラーで個性的。 どちらのカラーのモデルも高級感のある雰囲気を持っていますが、色的にはクレメンタインオレンジの方が人気があるのではないかなと思います。
底面には着脱できるパネルなどはありません。 最近、Ultrabookではそのようなモデルが多いですが、バッテリーは1年以上使い続けていると多少なりとも劣化してきて駆動時間が短くなってくるので、ユーザー自身でバッテリー交換が可能なモデルの方が使い勝手はよいと思います。 搭載されている端子の内容をチェックします。
左側面:ヘッドフォン出力とマイク入力のコンボ、USB3.0ポート、HDMI端子 右側面:画面回転ロック、USB2.0ポート、メディアカードスロット、ACコネクター。 前面:なし 背面:なし 端子の種類は非常に少ないです。 とはいえ、最低限のものは揃っているので不便をする事はないと思います。標準的なUltrabookという内容でしょうか。 液晶に関しては11.6インチHDの解像度を持つIPS液晶を採用。
液晶は縁のないデザイン。
キーボードは配列がYoga 13とは異なっています。 HomeやPgUp等のキーが右に並ぶのを好きでないと思われる方は多いと思いますので、これは良い変化だと言えるでしょう。実際、ミスタイプが殆ど起こりません。 キーストロークは薄型でないノートのそれと比べるとかなり浅目ですが、その割には打ちやすいキーボードだと思います。キーボードの操作性に関してはレノボ製品はとても優秀です。 Microsoft社のOfficeが標準付属 IdeaPad Yoga 11sには、Microsoft Office Home and Business 2013が標準で付属しています。 オプションで選択できるとか、選択するモデルによっては付属しているなどという類のものではなく、全てのモデルに標準で付属しています。 付属のOfficeのパッケージ。
それに加えて、KingsoftのOfiiceもインストールされており・・ 私はOfficeはExcelくらいしか使わず(バージョンの古いものを使っています)、後はOpenOfficeでも十分間に合うくらいなので、Officeなしでちょっと安価なYoga 11sが出ないかなどと思ってしまいます。 性能チェック 掲載しているYoga 11sの構成と性能面について。 固定仕様なのでカスタマイズこそできませんが、Core i7に8GBメモリ、128GB SSDとカスタマイズの必要があまり感じれらない性能の高い構成になっています。
CPUはCore i7-3689Yという、末尾にYが付いた非常に省電力なモデルを採用。 メモリは1スロットしかないのですが、最初から8GBが搭載されているので増設の必要はなく、この辺りは非常に納得がいく構成です。唯一、SSDの容量が128GBと小さ目であるのが少し気になりますが、多数の動画や写真などのファイルを保存するような使いかたでなければ困る事はないと思います。 ただ、私は写真を多数扱うので、容量面でメインPCとしては厳しいです。母艦となるPCがあって、そのPCをベースにクラウドなどを利用しながらサブ的に使うような活用の仕方が便利です。
■プロセッサ 6.9
非常に高速なSSDを搭載しています。 今の所、書き込みなどで特に遅さは感じませんが、作業内容によっては「なんだか少し遅く感じる」といった事が起こるかもしれません。
超低電圧版のCPUを搭載しているため、Core i7搭載のモデルにしてはグラフィック性能は低め。といっても、ゲームをする事はないので特に問題はないです。 超低電圧版といっても性能は高いため、動画編集などでは快適なパフォーマンスを発揮するのではと思います。 リカバリーディスクの作成が・・ 今回使っていてあれ?と思ったのが、リカバリーディスクの作成について。 Windows7以前のIdeaPadにはOneKey Recoveryという独自のソフトウェアが搭載されており、そのソフトウェアを利用してリカバリーディスクの作成を行えるようになっていました。 しかし、今回のYoga 11sにはOneKey Recoveryは搭載されているものの、リカバリーディスク作成のメニューが消滅しており、リカバリーディスクを作成する事ができません。
リカバリー自体はDtoD機能を利用して行う事ができます。 しかし万が一、システムにトラブルが発生してマシンの起動などを行えなくなってしまった場合に、リカバリーディスクがなくてはシステムを正常に戻す事ができなくなってしまいます。 調べてみるとYoga 13でも同じようにリカバリーディスクの作成が行えないよう。しかしレノボからはリカバリーディスクの販売はされていないため、Windows標準の機能を使ってリカバリーディスクの作成を行う必要があるようです。 Windowsから提供されている機能でリカバリーディスクの作成に当たる機能は、コントロールパネル内の「Windows7のファイルの回復」から「システムイメージの作成」を実行するか、もしくは同じくコントロールパネルから「回復」を実行するかになると思います。(コントロールパネルの表示をアイコンにすると見つけやすいです) なお、「回復」機能は最小限のリカバリーイメージをコピーするもので、回復機能を使って作成したドライブでは、Windows8自体のシステムの修復は行えますが、プリインストールされていたアプリケーションなどは多分元には戻りません。 最小限のリカバリでよいという方はともかく、購入時の状態に戻すためには「システムイメージの作成」を実行して外部にディスクを作成しておく必要があります。 これ(リカバリディスクの作成)、結構悩む方がいるのではと思うので、将来的には以前と同じようにOneKey Recoveryを使用してリカバリーディスクの作成を行えるようにして欲しいです。 IdeaPad Yoga 11sについては以上となります。 操作性に関しては、薄型でないモデルに比べるとキーボードのストロークが浅く打ちやすいとはいえませんが、同等のUltrabook製品の中では使いやすい部類だと言えるでしょう。 変形する筐体もユニークで、シーンに応じ使いやすいスタイルでマシンを利用する事ができます。特に外出先などで良く作業をされる方は、その使いやすさを実感できるのではないかと思います。 ただ、値段が少し高いです。 内容を考えると決して高すぎる事はありませんが、気軽に購入できる価格ではありません。今後、Officeを搭載せずに若干価格を下げたモデルなどが出ると良いと思います。
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